福岡市獣医師会は「いのちを尊重」「すこやかな心の育成」「人と動物のきずな」をモットーに活動しています

 
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 私たち人間は咳についてよほどひどくない限り、軽く考えてしまう傾向にあります。しかし、ネコが咳をする場合には、たかが咳ぐらいとあなどってはいけません。咳にはネコを死に追いやる重大な問題が隠されている場合があるのです。ネコが咳をする原因はたくさんありますが、今回はその中でも喘息(ぜんそく)についてお話したいと思います。  

  喘息とは、気管支壁に存在する筋肉(平滑筋)が可逆的な収縮を起こす疾患と定義されています。 原因は様々な因子が関与すると考えられていますが、多くの場合、基礎疾患や刺激物質の特定は困難なことがほとんどです。なぜなら、喘息をもつネコでは、タバコの煙のほか、殺虫剤やヘアースプレー、ハウスダスト、カーペットクリーナー、トイレのネコ砂、羽毛布団、香水などが症状を悪化させるアレルゲンになると考えられているからです。また、食事中に含まれる成分によって喘息が誘発されるネコもいます。これは特に天然のヒスタミン(体内物質の一つで、気管支喘息などのアレルギー反応や、胃酸分泌作用などに関係します。)が多く含まれる魚をベースにした食餌に多く認められます。更に細菌感染、マイコプラズマやウィルスも喘息を誘発する一因となる場合があります。
 
【原因】ほこりや花粉、薬物などが誘因に

 猫の喘息が起こる原因はまだわかっていません。喘息の誘因としては、ほこりや花粉、薬物、食べ物などによるアレルギー刺激や、他の有害な刺激があります。これらが気道粘膜を刺激することで、炎症を引き起こしたり、気管支(や細気管支)の平滑筋(へいかつきん:心臓以外の内臓や血管などを作る筋肉の一種)を収縮させ、気道を狭めたりして、喘息の症状を引き起こします。

 
【治療】気管支拡張剤やステロイド剤などの内服、吸入を実施

 喘息は、気管支拡張剤やステロイド剤、抗炎症剤などの内服や吸入を行います。症状が重い場合には、入院しての酸素吸入や点滴、吸入療法などが必要となることがあります。喘息の治療では、咳を抑えることはもちろんですが、今後の咳の発作をできるだけ少なくすることが重要です。咳が治まったからと安易に投薬をやめないようにしましょう。
 
【予防】アレルゲンや刺激物質と接触させないことが大切

 喘息の予防として、アレルゲンや他の刺激物質(冷たい空気や排気ガス、煙草の煙、芳香剤、ほこりなど)とできるだけ接触しないことが重要です。また、呼吸器疾患により喘息を起こしやすくなることがあるため、ワクチン接種をしっかりすることも推奨されます。アレルゲンの特定や、それを完全に遮断することは困難ですので、早期発見・早期治療を心がけましょう。

 

 
 
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