福岡市獣医師会は「いのちを尊重」「すこやかな心の育成」「人と動物のきずな」をモットーに活動しています

 
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 動物にとって、眼は周囲の情報を得るのに大切な器官です。アイコンタクトで、人とのコミュニケーションをとることも出来ます。ただ、多くの病気・怪我などのトラブルに見舞われやすいデリケートな部位でもあります。動物病院で診断・治療がなされますが、日常の眼の様子をよく観察し、おかしい様子に気付けば、速やかに受診するのが良いでしょう。以下に、ご家庭でぜひ気付いていただきたい代表的な眼の症状(サイン)を挙げてみます。
 
瞼を閉じ気味にする・開けない
 眼が痛いときに多く見られます。眼球の表面である角膜・結膜に傷が有ったり、異物が当たっていることもあれば、炎症が起こっている場合にも認められます。角膜の傷は時間が経つと悪化して深くなり、穴があく(角膜穿孔)こともあります。早めの対処が求められます。
 
涙が多い・少ない 

  やはり痛みを感じている場合は、涙が多くなりがちです。その一方で涙が少なくなる、いわゆるドライアイも多く認められます。重度のドライアイになると膿っぽい眼脂が増えたり、結膜が赤くなったりします。
 
眼脂が出る

  黄色や緑色の眼脂は、細菌の感染が疑われます。
 猫で赤茶色の眼脂が出るときは、ヘルペスウイルスの感染を考慮に入れる必要が有ります。悪化すると角膜に炎症が及んで視覚を失ったり、他の眼鼻の症状が出たりします。ヘルペスウイルスの予防には、混合ワクチンの接種が有効です。
 
白眼が赤い

 結膜の炎症だけのこともあれば、結膜より内部の強膜・ぶどう膜の炎症であることもあります。また、眼圧が高くなり視神経が障害される緑内障の発生時にも強膜の充血がおこり、白眼が赤くなります。
 緑内障やぶどう膜炎は、眼が見えなくなる可能性のある危険な病気ですので、なるべく早期の動物病院での診察が必要と思われます。
 
黒眼が白い

 眼の表面側なら、角膜が濁っているのが原因です。傷が入っていたり、緑内障発作のように眼圧が高かったりすると白く濁ります。また、角膜ジストロフィーや角膜変性症といった病気でも白く濁ることがあります。
 さらにその少し奥の場合には、前房フレアや前房蓄膿といったぶどう膜炎の兆候であることもあります。
一方で、眼のさらに奥の方が白く感じられる場合には、核硬化や白内障が考えられます。核硬化は水晶体のいわゆる老化で、これが原因で視覚を失うことはありませんが、白内障は進行した場合、視覚を失いますし、多くの合併症も引き起こします。また白内障は老齢性の病気のように考えられがちですが、若くても発症することがあります。進行を遅らせてくれる可能性のある点眼薬はありますが、治療には手術が必要です。
 
瞳孔が開いている・閉じている

 本来瞳孔は、眼に入る光の量により閉じたり開いたりして、網膜に届く光量を調節します。
 開いたままの場合、網膜の病気(網膜剥離や進行性網膜萎縮、突発性後天性網膜変性など)が疑われます。また閉じたままの場合、眼に痛みがあり、反射性ぶどう膜炎を起こしていることもありますが、神経の病気である可能性もあります。
 
眼が大きい・小さい

 眼が大きいときには、慢性期の緑内障で眼圧が上がって眼球が拡大している場合と、眼球がその後ろに発生した腫瘍によって押し出されている場合が考えられます。また、事故や犬同士の喧嘩などによって眼球が飛び出してしまうことも有り、その際には緊急の整復が必要です。
 反対に眼が小さいときは、先天的なことも有りますし、病気の進行の最後の過程としての萎縮(眼球瘻と言います)のことも有ります。
 
物にぶつかる・歩いていると脚を踏み外す・歩きたがらない・アイコンタクトを取れない

  眼が見えていない、もしくは大変見えづらい可能性があります。特に両眼の視覚が失われている場合には、行動が著しく制限されてしまう事が多々あります。
 
 このように、眼に関してご家庭でも気づける多くの症状があります。もちろん上記の症状以外にも気になることが有った場合、動物病院に相談しましょう。 眼の病気の中には、点眼・内服等の内科治療に反応するもの、手術が必要なもの、残念ながら有効な治療方法が確立されていないものと、その対処方法も多岐にわたります。動物病院でよく相談して、その子にあった対処法を選択してあげて下さい。
 
 
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